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メンバーマネジメント、特に、メンバーへのネガティブフィードバックに悩むマネージャーは多いと思います。もちろん私もその中の一人です。その理由を考える時、「メンバーが聞く耳を持たない」「メンバーの業務スキルが足りない」など、メンバー側に原因を求めてしまい、思考停止になっていないでしょうか。この本では、フィードバックをマネージャー側の課題として、そのPDCAを回すことで、メンバーの成長を促進させていこうと提案されています。
やること
やることは非常に単純です。必要なのは1冊のノートのみ、スプレッドシートなどでもよいでしょう。
- STEP1. 気になったメンバーの行動を書く
- STEP2. 指導内容を書く
- STEP3. 1週間後、メンバーの行動が変わったかを○△×でチェック
- STEP4. 今後の指導内容を考える
このように振り返りを行うことで、メンバーへの自分のフィードバックが適切だったのかどうか判断していきます。効果がなけば、新たなアドバイスや指導を考えなければいけません。 記録を残していくことで、そのメンバーにはどんなフィードバックが効果的かの判断基準を蓄積していくことができます。
「部下ノート」を書くときの6つの鉄則
- 1行で十分、書きすぎない
- メンバー全員のすべての行動について書く必要はない
- 毎日書く必要はない
- 文章に凝らない
- 自分が読めればいい
- 会議や行事など事象だけの記録は意味なし
効能
アドバイスのスキルアップ
ノートにはメンバーの行動だけでなく、マネージャーの行動も書くことになります。メンバーの悩みに対し、自分は何ができるのかを日々考えるようになります。これが、マネージャー自身のスキルアップのトレーニングになります。
また、ノートに記録するために、これまで以上にメンバーを行動を観察し、話を聞き出そうとすることになります。それだけで、これまで見えてこなかったことや知らなかったことに気づける観察力が養われ、視野が広がっていきます。
ほめ上手になる
ノートを書き始めたばかりの頃は、メンバーのできないことや失敗ばかりが見えてしまうかもしれません。しかし、PDCAを回し続けることで、少しずつの変化を見極められるようになっていきます。
適切な評価
メンバー評価の際に起こりがちな、3つの問題を回避できます。
- ハロー効果:一つの悪い事象に引きずられて、全てが悪いイメージになってしまうこと
- 直近化傾向:評価のタイミングによって、直近のイメージで全体を評価してしまうこと
- 曖昧なGood/Bad:個別具体でどんな行動がどう評価されるのかがわからない。特に数字で結果が表れない業務をしている場合は注意。「がんばったから給与アップ」はNG
フィードバック時のTips
相手から話させる
聞いてくれるという状況だけで、安心感が生まれます。
聞くときの注意点6つ
- メンバーの意見に対し、賛成か反対かをすぐに判断しない
- 結果の原因を究明しない
- 自分自身の話をしない
- 相手の話の途中で解決させようとしない
- 先入観を持たずに耳を傾ける
- 評価しない
メンバーが話しやすい環境をつくるには
- オウム返しする
- うなずく
- 相手の話を要約する
質問するとき
現在/過去/未来に分けて質問していきます。「質問する」=「メンバーに考えさせる」。メンバーが自分で考えて、自分で決めることが大切です。
- 何が起こっているのか:具体的に話させる。言葉にできないことは改善できない。
- なぜ、そうなっているのか:メンバーの行動の何が良くて何が悪いのか、メンバー自身の言葉にさせる。
- これからどうするのか:解決策を一緒に考える。
思いつきで注意をしない
フィードバックはマネージャー側もしっかり準備をしましょう。何を伝えるのか、整理をした上で面談に臨みましょう。
- 結論ファースト
- 伝えたいことはシンプルに
- 具体の行動で指示する。その理由まで伝える
しかってからほめる
ネガティブフィードバックとポジティブフィードバックはセットで、としばしば言われます。順番としては、しかってから、ほめる、が最も効果的だそうです。
以上です。メンバー育成は、マネージャーの最も重要な仕事です。時間を使って、汗をかいて、そのスキルを磨いていきましょう。